《第8話 手遅れ感を撃退せよ!》波平さんの年齢に人生100年時代の60歳を考える【第1章 秘密結社誕生】

【連載ストーリー】還暦リベンジャーズ!~お金の劣等生たちのマネーリテラシー物語~

時代とともに世の中は変化してきた。そして今この瞬間もその変化は続いているのだ。絶え間なく。

ごく当たり前のことなのに、いや、むしろ当たり前だからこそ、私たちはその変化に気づかなかったりもする。

変化が緩やかな場合、それで大きな問題が起こることはあまりない。

親は子供たちに自分の持つ常識を教え、信じる価値観を伝える。子はその常識に自らの価値観を加味し、マイナーチェンジしたものを子に伝える。

脈々と続くその営みにトラブルは付きものである。

とはいえ、それはささやかな世代間のギャップ程度のものだ。

問題は世の中に急激な変化が起きた時である。

人生100年時代。

それは決して突然降って湧いたような話ではない。科学的にも統計的にもその予測はたやすく、国家もそのための社会制度の改正などを行い、それ相応の準備をしてきたはずなのだ。

にもかかわらず、100歳まで生きることがそれほど珍しくなくなることを、どれほどの人が認識していたことだろう。

その認識不足は当然のことながらあらゆる場面で不具合を起こし、混乱と戸惑いを生むことになる。

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「しばはまFP事務所」に集まった男女5人。

それぞれ境遇や抱えている問題は違うものの、みな60歳前後、いわゆる還暦世代である。

彼らはまさに今、目の前に提示された「長い老後」に大きな不安を抱え、歩むべき道を模索している。

FPハマヲ
FPハマヲ

ここでみなさんにはまず、波平さんの年齢についての話をしなければなりません。

レイコ
レイコ

波平さん・・って、サザエさんの、あの波平さんですか?

FPハマヲ
FPハマヲ

そうです。サザエさんのお父さんの磯野波平さんですな。サザエさんはみなさんご存知でしょうから、さっそく質問と行きましょう。

 

波平さんの年齢はズバリ何歳だと思われますかな?

 

サトル
サトル

あ、実はその話聞いたことあるんですよね。見た目よりけっこう若いっていう話だったと思うんですが、何歳だったかな・・

ユウコ
ユウコ

ん〜ん、見た目的にはおじいちゃんという感じですけど、考えてみたらカツオ君とかワカメちゃんってまだ小学生ですよね。高学年だとは思うけど・・

ケンタロウ
ケンタロウ

確かに!遅くにできた子供だとして・・、たとえば40歳だとすると・・あれ、そんなに若いはずないですよね。

レイコ
レイコ

あー、なんか計算してると余計に分からなくなる。もう、見た目だけで判断して、65歳!で、どうかしら?

キンタ
キンイチ

レイコさんのそのザックリした感じってすごいですね。

レイコ
レイコ

えー?じゃあキンイチさんは何歳だと思います?

キンタ
キンイチ

そうですね、見た目的には確かに65くらい・・、で、そこから5歳マイナスの60歳!こんなところでどうでしょうか?

レイコ
レイコ

そのマイナス5歳っていうのは?

キンタ
キンイチ

それはまあ、ザックリですが。

レイコ
レイコ

それじゃ私と同じじゃないですかー。

ユウコ
ユウコ

そういえば波平さんって、まだ働いてましたよね。通勤している場面とかあったと思うし。ということはまだ定年前?

キンタ
キンタ

定年が何歳かということもありますし、再雇用で働いていたかも・・、あ、でも再雇用とかって最近できた制度ですよね。

ケンタロウ
ケンタロウ

サトルさんによると、そもそもこの質問って、意外と若いって言う答えになるはずですよね。・・サトルさん思い出しました?答え。

サトル
サトル

ん〜、思い出しそうだったんですけど、みなさんがいろんな年齢を言うもんで・・、無理みたいです。

ユウコ
ユウコ

ハマヲ先生、みんな降参みたいです。そろそろ答えをお願いします。

FPハマヲ
FPハマヲ

そうですな。私としてはもう少しみなさんのお話を聞いていたいですが、それでは答え合わせといきましょう。波平さんは54歳という設定です。

 

サトル
サトル

そうそう、54歳ですよ。思い出しました。

レイコ
レイコ

遅いですー。でも確かに見た目の印象よりだいぶ若いですね。

FPハマヲ
FPハマヲ

サザエさんの連載が始まった1950年ころの男性の平均寿命は65歳くらいでした。つまり54歳の波平さんの余命は11年ということになります。

キンタ
キンイチ

65歳って・・私の年齢からしたら、もうすぐじゃないですか。なんだかゾッとする話ですね。

FPハマヲ
FPハマヲ

まったくです。ですからその当時の54歳のイメージはあの波平さんのビジュアルのとおりでした。ひとことで言えば、おじいさんですな。

 

54歳といえば、ここにいるみなさんの誰よりも若いわけですから、違和感は拭えませんな。

ユウコ
ユウコ

ところで先生、この波平さんの年齢とさっきの「魔物」の話とはどういう関係があるんですか?

FPハマヲ
FPハマヲ

重要なのはそこですな。この話のテーマは「老い」の概念を変えるという事です。

 

みなさんは波平さんより年上の今のご自分をおじいさんやおばあさんと思っているでしょうか?そんなことはないでしょう。

 

本来なら60歳の還暦というのは長寿のお祝いです。あの赤いちゃんちゃんこを着るイベントですな。

ユウコ
ユウコ

ええ。今までお疲れさま、これからはのんびり過ごしてねー、という感じかしら。

サトル
サトル

でも今、60歳の誕生日に、「あー長生きしたなー」なんて感慨にふける人なんかいないですよね。

ケンタロウ
ケンタロウ

そうそう。70代で亡くなる人がいれば、まだ若いのにー、と驚かれるのがあたりまえですよ。

FPハマヲ
FPハマヲ

そこですな。まさにそのギャップにこそ意味があるのです。人はとかく自分の中にあるイメージに支配されるものです。

 

その中でも年齢に対するイメージはかなり固まってしまっています。

 

20歳とはこういう歳、30になればそろそろ、40っていったらもう、50になったらいくらなんでも、そして60といえば還暦、還暦といえば・・という感じですな。

ユウコ
ユウコ

そうですね。そういう感じのセリフをよく聞きますし、自分でも結構言ってるかも。

FPハマヲ
FPハマヲ

ここでみなさんに質問ですが、みなさん自身にとって60歳とはどんな年齢だと思われますか?

その質問に、それぞれ思いを巡らせた。

キンタ
キンイチ

私としてはまさに定年の年ですね。目の前にある定年退職後の選択肢に戸惑っているところです。

レイコ
レイコ

私はまだ何年かあるせいか、あまり実感がないです。・・ていうか、正直いうと気づかないふりしてるのかもしれないです。

 

だって、自分が60歳なんてありえないですもの。

サトル
サトル

私はもう年齢とかよくわからなくなってますね。

 

自営業ですから定年なんて無いですし、もらえる年金が少ないのも分かっていて老後資金のめども立っていない。

 

だから死ぬまで働かないといけないわけです。もう私の人生、年齢は関係ない感じですね。

ケンタロウ
ケンタロウ

うちはまだ子供の進学もこれからだし、引退とかは先の話という感じで、とにかく今はお金を貯めるために働かないとという段階です。

ユウコ
ユウコ

私にとってはちょうど今が人生の大きな節目です。

 

ひとり息子が社会人になって一区切りついて、先ほどお話ししたように、離婚という大きな決断をしたわけですから。

 

とはいえこれから先のことを考えると不安だらけです。これからどうやって生きて行こうかと。

FPハマヲ
FPハマヲ

どうやらどなたにとっても60歳は決して安泰なものではないようですな。まさにまだまだこれからという年齢だといえます。

 

しかしどうでしょう?そんな皆さんの心の中にも「もう60歳だから・・」という気持ちがあるのではないですか?

5人それぞれが何かしら思い当たることがありそうな表情を浮かべた。

キンタ
キンイチ

たしかに、それはあります。わたしの今の悩みは定年後の働き方です。

 

今の会社で再雇用してもらうことは難しくはないですけど、給料が大幅に下がることは分かっています。

 

ならばこの機会に他の会社への再就職を・・という考えはもちろんあるんですが、そこで出てきますね。

 

自分はもう60歳。この歳で今の会社より良い条件で雇ってくれる会社なんてあるだろうか・・と。

サトル
サトル

私はいつも思ってます。もう60歳になってしまった。どうしようって。

 

自分で商売を始めてから、いつも生活がギリギリでした。でもそのうちなんとかなる。そのうち、そのうち・・って。

 

そうしているうちにこの歳になって、ああ、もうどうにもならないのかな?もう60歳だしって思っちゃいますね。

ケンタロウ
ケンタロウ

私の場合は、今まさに考えが揺れ動いている感じですかね。

 

というのは、本来私が目指していたのは起業家だったんです。だからその準備として40歳の時に会社を辞めて友人のベンチャーに参加したわけです。

 

数年したら自分で会社を起こすつもりでしたけど、結局思いきりがつかないまま時が過ぎました。

 

今はその会社の役員になってるので、考えようによっては経営者側な訳ですけど、やはり自分の会社ではないですから。

 

とはいえもう60歳だしってやはり思いますね。この歳でリスクを取るべきかと。

レイコ
レイコ

あの・・実は私、さっき嘘をつきました。あ、これみなさんの話とちょっと違うんですけど・・。

 

今まで独身でいたのもそれはそれでよかった・・みたいに言いましたけど、本当はずっと結婚したかったんです。

 

20代の頃は一人が気ままでよかったんですけど、周りの友達がどんどん結婚していって、30代半ばですごく焦ってきて。でもなかなかうまくいかなくて、40になった時にあきらめたんです。

 

でも実際は今でもあきらめきれなくて・・、さすがにもう出産は無理だけど、一度くらいは結婚したいかなって。

 

でもやっぱり思っちゃいますね。もうこの歳だしって。

 

あ、ごめんなさい・・、やっぱりこの話、テーマとちょっとズレでますよね。

ユウコ
ユウコ

そんなことないわ。

 

そもそも女性って損してると思う。だって、男の人はけっこうな年齢になってからでも若い女の人と結婚することがよくあるでしょう。でもその逆はほとんど聞かない。

 

出産のこともあるし、女性がある程度の年齢で結婚を諦めざるをえないのも仕方ない状況よね。なんだか不公平。

 

そういう意味では女性の方が年齢に縛られてると思う。

FPハマヲ
FPハマヲ

そうですな。今のレイコさんのお話しは決してこのテーマからズレてはいません。

 

本来年齢というものは、いつ生まれたか?ということでしかありません。実際、同じ年齢でも人によって見た目から考え方まで大きく違うことも珍しくありませんからな。

 

しかし、再就職にしても起業にしても、そして結婚に関しても、大きく人生を転換することについては、必ずそんな曖昧なものであるはずの年齢のもつイメージがついて回るのです。

 

その結果としてみなさんの邪魔をするのが、いわゆる「手遅れ感」ですな。

 

この手遅れ感というのがなかなかの強敵なのです。

ユウコ
ユウコ

あ、もしかしてさっきの魔物っていうのはそのことですか?

FPハマヲ
FPハマヲ

そのとおりです。1950年当時の波平さんならいざ知らず、今のおよその平均寿命は男性が81歳、女性が87歳です。

 

人生まだまだこれから長く、しかもそれぞれに大きな問題を抱えているみなさんでさえ、この手遅れ感に支配されているわけです。

ケンタロウ
ケンタロウ

確かに。しかもそれは今の年齢に限ったことじゃなくて、これまでずっと支配され続けてきた気がします。まさに魔物レベルですね。

サトル
サトル

あ、そういえば、今思い出した話があります。

レイコ
レイコ

もしかして自己啓発的な?

サトル
サトル

あ、やっぱりやめときましょうか・・

レイコ
レイコ

ぜひ聞きたいです!サトルさんのそれ系の話はすごくおもしろいです。

サトル
サトル

ではそれ系の話をひとつ。

 

「あと10年若ければ・・」と言ってる今から10年前にも「あと10年若ければ・・」と言ってませんでしたか?っていう話です。

 

それを10年ごとに繰り返している。30歳の時は、もし20歳だったら。40歳の時、もし30歳だったら。50歳の時、もし40歳だったら・・という感じに。

レイコ
レイコ

ええ、言われてみればそのとおりですね。すごく身に覚えがあります。で、それはつまり?

ユウコ
ユウコ

あ、なるほど、つまり60歳の今、あと10年若ければと思っているのが50歳。そこから予測できるのは、70歳になった時もきっと、あと10年若ければって言うことになる。

レイコ
レイコ

分かった!70歳の時のあと10年若ければの年齢が60歳って言うことですね。つまり70歳の自分からすれば60歳はまだまだ若いということ。

サトル
サトル

・・ええ、そのとおりです。みなさんお察しがいいですね。これ以上の説明はいらないようです。

FPハマヲ
FPハマヲ

サトルさんがちょうどいい話をしてくれました。まさにそれが手遅れ感の正体であり、恐ろしいところでもあります。

 

振り返ってみれば単なる思い込みに過ぎないと分かるのですが、それに気づくには時間がかかるのです。

 

仮に波平さんが60歳の時にそれに気づいたとしても、あまり時間は残されていないかもしれません。しかしみなさんが今、60歳という年齢を冷静にとらえることができたなら、この気づきはたいへん意味のあるものになるのです。

キンタ
キンイチ

そうですね。70歳になった時に振り返ってみて、60歳の時にやっておけばよかった、あのときならまだできたのに・・なんて後悔したくないですよね。

 

まあ、何歳まで生きるかなんて誰にもわからないですけど、少なくとも平均寿命まで生きる前提で考えた方がいいと思いますね。

ケンタロウ
ケンタロウ

そういえば「平均余命」っていう言い方もしますけど平均寿命とは違うんですかね?

FPハマヲ
FPハマヲ

ええ、違いますな。

平均寿命は、生まれた時点であと何年生きられるか?の平均年数。
平均余命は各年齢ごとに、あと何年生きられるかの平均年数です。

 

その年齢までに亡くなった人が計算から外されるので、結果的に平均寿命より平均余命のほうが長くなります。

ちなみに60歳時点での平均余命は男女ともに平均寿命プラス3歳くらいになりますな。

ユウコ
ユウコ

そうすると私たち女性は90歳まで生きるのが普通ということですね。考えてみたら私の母も90歳近いですから。

ケンタロウ
ケンタロウ

それに人生100年時代なんて言われてますから、100歳まで生きたって不思議じゃないですもんね。

 

さっきのサトルさんの話と併せて考えると、60歳のワカゾウが手遅れなんて思ってたら、70歳の自分に怒られますね。さらに言えば、80歳の自分からしたら60歳の今の私なんて子供の世代ですからね。

 

サトルさんて、いい話をいろいろ知っててすごいですよね。

サトル
サトル

いえいえそんな・・でも私の場合、ただ知っているだけでぜんぜん自分の人生に活かせてなくて、お恥ずかしいかぎりです。

レイコ
レイコ

あの・・とっても失礼な質問だとは思うんですけど、サトルさんは人生でいろいろためになる話をたくさん知っているのに、どうしてその・・なんていうか、あまりうまくいってないんですか?

ユウコ
ユウコ

レイコさん、その言い方はちょっと・・

サトル
サトル

あ、ぜんぜん構わないです。ほんとのことですし。それに私が今ここにいるのも、ハマヲ先生にまさにその点を指摘されたからなんですよ。

FPハマヲ
FPハマヲ

そうですな。いや、これはサトルさんに限らず、みなさんに共通していることです。

 

どなたもこれまでの人生でそれぞれに頑張ってこられた。決して怠けたり悪事を働いたりせず、会社や社会のために、あるいは家族のためにと必死で生きてこられたに違いありません。

 

その点については私は確信を持っているのです。そういう意味では人を見る目には自信がありますので。

 

にもかかわらず、還暦世代といわれる年齢のいま、みなさんは決して人生に満足できる状態ではない。

 

その原因のひとつは間違いなく知識不足です。

 

一生懸命に生き、それなりに勉強もして来たのは分かっています。しかしながら、決定的に足りていない知識があるのです。

5人はみな、もうわかっている、と言うようにううなずいた。

FPハマヲ
FPハマヲ

けっこうですな。ここに来られた経緯の中で、既に理解されておるようです。

キンタ
キンイチ

雇用保険をはじめとする社会保険の制度や退職金。

レイコ
レイコ

クレジットカードやローン。私たちが学校で教えてもらわなかった金融や金利。

サトル
サトル

公的年金や個人事業主が利用できる制度や保険。

ケンタロウ
ケンタロウ

民間保険加入を考えるために必要な社会保障制度の内容。

ユウコ
ユウコ

年金分割をはじめとした離婚時のお金のこと。それから介護保険。

FPハマヲ
FPハマヲ

さすが、私が見込んだ方々ですな。ご自分の置かれた状況を素直に受け入れて、学ぼうという意欲が湧いてきているのが伝わってきます。

 

ということで、みなさん全員この極秘プロジェクトに参加ということでよろしいですかな?

5人ともポカンとした顔でハマヲの顔を見た後、お互いに顔を見合わせた。

キンタ
キンイチ

あの・・まだそのプロジェクトの内容を聞いてませんが・・

レイコ
レイコ

確かに勉強する気は満々ですけど、それが極秘プロジェクトなんですか?

 

ケンタロウ
ケンタロウ

あ、もしかして極秘プロジェクトって、私たちにも内容が極秘って意味とか?

サトル
サトル

いや、それはいくら何でも・・、あ、ユウコさん、少しはプロジェクトの内容聞いてるんですか?もう参加をきめてるわけですし。

ユウコ
ユウコ

いえ、それがまったく・・。先生、もしかしてまた勘違いを?

 

FPハマヲ
FPハマヲ

えっ?プロジェクトの内容は先ほど配った資料に・・あ、あらら、まだここにあるではないですか。

ハマヲは自分のリュックから用紙の束を取り出した。

FPハマヲ
FPハマヲ

私はてっきりこの資料をお配りして、プロジェクトの内容の説明を済ませたつもりでおりました。どうも気ばかり先走っていけませんな・・

キンタ
キンイチ

先走りのレベルが超人的ですね。

FPハマヲ
FPハマヲ

超人的・・、いやー、褒められると照れますな・・

レイコ
レイコ

褒めてないと思いますけど・・

ケンタロウ
ケンタロウ

とりあえず、その資料を配ってもらっていいですか?

FPハマヲ
FPハマヲ

いやー、申し訳ない。では資料をお渡しするところまで時間を戻すとしましょう。これもタイムトラベルですな。

サトル
サトル

なんか違う気が・・

ユウコ
ユウコ

あ、じゃあ私がみなさんに配りますね。

ユウコはハマヲから受け取ったプロジェクトの資料を全員に手渡した。

それぞれが手にした資料に目を通している間、ハマヲはじっと目を閉じていた。おそらく時を戻しているのだろう。

 

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