定年退職後の再就職先の探し方4選!シニア就活の秘訣とは?

定年退職

定年退職した後もまだ働きたい、あるいは働かなければならないという場合、確実に職を得る方法は、これまで働いてきた会社に「再雇用」を申し出ることです。高齢者雇用安定法により、会社側には希望者の雇用を続ける義務があるからです。

ただしその場合、給与が大幅に下がってしまうことを受け入れなければなりません。会社や個人によって開きはありますが、現役時代の80〜50%になるのが一般的だからです。

そんなひどい待遇に耐えてまで今の会社にしがみつくつもりはない!

そうなると他の職場を探さなければなりませんが、それは決して簡単なことではありません。

持っている人脈を使って知り合いの会社に招き入れてもらったり、あるいは、自分が退職すると聞いた多くの会社から好待遇でのお誘いが殺到したり・・と、そんな夢のような話は普通はないのです。

そんな普通の定年退職者を待ち受けているのは、普通の「就職活動」です。

新卒で採用されて以来、ずっと一つの会社で働いてきた人にとっては、ほぼ40年ぶりの職活になるわけですし、仮に数回の転職を経験した場合でも、今までの転職活動とは勝手が違います。

そこには年齢という大きなハンデがあるからです。

採用する会社側にしてみれば、即戦力になるスキルや知識を持っている人以外は高齢者を雇用するメリットはまったくありません。

そう言われてしまうと、自信をもって自分を売り込める人はほとんどいないのではないでしょうか?

社会人としての経験は長いけど、今の自分にいったい何ができるのだろう?

今まで会社員として、それなりに重要な仕事をこなしてきたという自負があったとしても、それをどんなふうにアピールしたらいいか悩んでしまうこともあるでしょう。そうなると応募すること自体に消極的になってしまいます。

そもそも何から始めればいいの?就活の方法は若い人と同じでいいの?面接には特別な対策が必要?

高齢者とかシニアと呼ばれる年齢になってからの就職活動という初めての体験を前に戸惑うことも多いでしょう。この記事では、年齢という大きなハンデを負っている定年退職者の再就職先の探し方について、4つの選択肢を挙げて、その特徴をまとめています。

定年退職後の再就職先の探し方の選択肢

ここで紹介するのは次の4つです。

①人材紹介会社
②ハローワーク
③転職サイト
④シルバー人材センター

それぞれのメリットやデメリットを比較するこで、自分に合った方法を見つけるヒントが見つかるかもしれません。

では以下の項目についてまとめていきましょう。

①利用する流れ
②長所
③ 短所
④ おすすめの人

人材紹介会社

求職者と企業を仲介するサービスで、「転職エージェント」という呼び方のほうがなじみがあるかもしれません。

有名な企業には、リクルート、パーソル、マイナビなどがありますが、小さな会社を含めると、全国に2万社以上あるといわれています。

大きな企業は、③に挙げる「転職サイト」の運営もしていたり、人材紹介だけでなく派遣やアウトソーシングなどの事業も展開しています。

キャリアコンサルタントが聴き取りを行い、求職者の希望や適性、人材を求める会社側のニーズなどを、双方の立場から客観的に判断したうえでマッチングをはかり、応募から面接、雇用に至るまでのサポートをトータルで行っています。

人材紹介会社を利用する流れ

①人材紹介会社に利用登録をする。
②人材紹介会社のコンサルタントと面談をする。
③経験や希望にマッチした企業の求人紹介を受ける。
④応募・面接に臨む。
⑤内定が出れば人材紹介会社の仲介で採用条件などの交渉をする。

人材紹介会社の長所

①キャリアアドバイザーの資格を持った担当者による専門的なアドバイスやサポートが受けられる。

②会社側の求める人物像について詳しいデータを持っているので、希望に合った求人が見つかりやすい。

③自身で行うのが難しい採用条件などの交渉がスムーズになる。

などがあげられます。定年退職者やシニア層に特化したサービスもあるので、年齢やキャリアに合った企業と出会える可能性も広がり、マッチングがうまくいけば、現役時代と同レベルもしくはそれ以上の収入も望めます。

人材紹介会社の短所

①人材紹介会社へ登録する際には、自身についてかなり詳しい内容を求められるので、登録や面談に時間がかかる

②良い就職先とのマッチングのためには、自身の強みなどを積極的にアピールしなければならない。

③人材紹介会社としては、信用を維持するために事前にある程度以上のマッチングの可能性の高い会社に限られるので、紹介される会社の数はあまり多くはない

ただ、これらの短所は言い換えれば、成功率の高い人材紹介のためには必要なことだともいえます。

人材紹介会社がおすすめの人

前職の経験やスキルを活かしたい人。会社側の求める人物像がはっきりしているため、即戦力と認められれば、採用の確率は高くなる。

安定した収入や雇用形態を求める人。採用が決まった場合、会社側は成功報酬として大きな額の手数料を紹介会社に支払います。長く働いてもらうことは双方の利益になります。

自分で仕事探しをする自信がない人。担当者がつき、希望や適性に沿った職場探しから履歴書の書き方、面接対策までトータルでサポートしてくれます。

自身の適性がよくわからない場合や、分かっていてもその伝え方がわからないこともあります。また、応募しようとする会社の見極めにも自信が持てないという時に、専門家の仲介できめ細かいサポートが受けられる人材紹介会社は大きな助けになるでしょう。

ハローワーク

厚生労働省が運営する「公共職業安定所」です。

全国に約500カ所あり、就職先の紹介以外にも給付金の手続きや職業訓練など、求職者に対するさまざまな教務を行っています。

求人情報の数としては多くありませんが、公的機関ならではの安心感があります。

ハローワークを利用する流れ

①ハローワークに行き、受付カードを作成する。
②相談窓口や求人情報の検索で応募したい会社を選ぶ。
③応募票を受け取り、会社に連絡し応募書類を提出する。
④会社からの連絡を受けて面接に臨む。
⑤内定が出たら雇用契約書などを確認して入社となる。

ハローワークの長所

①公的な機関で信頼性が高く、登録している会社は基本的な条件を満たしている。

②全国300カ所のハローワークに「生涯現役支援窓口」を設け、60歳以上の方

を対象に、各種サービスを行っていて、シニア向けの求人や支援が充実している。

③求職の際に有効に利用できる給付金の受給や職業訓練などについても並行して手続きができる。

定年退職をしてから再就職先を探す場合、失業手当やその他の給付金の利用も考えなければなりません。どちらにしてもハローワークの利用は必要になるので、就職先についての相談を並行して行うのは効率的といえます。

ハローワークの短所

①求人数は民間より少なく、企業が求人情報の更新をしていないこともあり、情報が古い場合がある。

②相談窓口が混んでいる場合が多く、応募や面接の手続きも煩雑なため、面接に至るまでに時間がかかる

③ハローワークの業務は企業側への基本的な問い合わせと紹介までなので、応募以降の工程はすべて自分で行わなければならない

公的なサービスで営利目的ではないため、サポートは最低限の範囲に限られます。また、窓口担当者によっては、事務的であまり良い印象を受けないケースもあるようです。

ハローワークがおすすめの人

自分で求人情報を確認したい人。専用端末で直接閲覧できるため、紹介された企業以外の情報も自由に見ることができる。

②求職者のための手当や職業訓練を受けながら就職活動をしたい人。給付金などの手続きはハローワークの窓口で行うため、応募先探しを並行して行うことができる。

③公的機関の安心感を優先したい人。登録している会社には公的機関や大手も多く、 正社員求人も多い。

公的機関の信頼性や費用の面から、求人をハローワークでのみ行っている会社もあります。こういった非公開の求人は、ハローワークに登録している求職者だけが閲覧できます。

転職サイト

インターネット上で提供される転職支援サービスです。有名なものには、リクルートエージェント、マイナビエージェント、パソナキャリア、DODAなどがあります。

お分かりのとおり、大手人材紹介会社が運営しているものが多いです。また、パートやアルバイトまで広い範囲を扱うインディードなどのサイトも有名です。

転職サイトを利用する流れ

①転職サイトに登録してプロフィールや希望条件を入力する。
②求人情報を検索して応募したいものを選ぶ。
③応募フォームもしくは電話連絡で応募する。あるいはスカウトメールに返信する。
④会社からの連絡を待ち面接日時などを設定して面接に臨む。
⑤内定が出たら雇用契約書などを確認して入社する。

転職サイトの長所

①パソコンやスマホを使って簡単で気軽に仕事探しができる。

②多種多様な業界の求人があり、正社員に限らずさまざまな雇用形態の仕事が探せる。

③想定外の会社からスカウトメールでオファーが来ることもあり効率的である。

待遇や勤務地、勤務時間など、自分自身が希望する条件に合った求人情報を検索することができます。また、自分自身のスキルや経験などを登録しておくことで、企業から直接オファーが来ることもあります。

 転職サイトの短所

①シニア向けの求人もあるが職種は限られている。応募条件がはっきりせず、年齢を理由に断られることも多い。

②自分が求める情報が見つけづらい。求人数が膨大で、自分に合ったものを探すのに時間がかかる。

③応募者が多く競争率が高い。応募した時点で既に求人を終了している場合がある。

求人数が多く、また手軽に応募できるため、情報の更新が遅れている場合も多いので、悩んだ末に応募したものの条件が変更されている場合もある。

転職サイトがおすすめの人

①多くの求人情報から応募先を決めたい人。求人情報が多岐にわたり数も膨大であるため、想定していなかった職種に出会えることもある。

②求人情報を効率的に探したい人。検索機能をうまく使うことで、自分に合った条件の応募先を短時間で見つけることができる。

時間がない人。スマホなどでも仕事探しから応募まで素早く行うことができるので、仕事の合間や移動時間など、隙間時間を有効に使える。

選択肢自体は多いので、複数の会社に応募する行動力があり、たとえ不採用でも意欲を持ち続けられる人には適しています。結果的に良い会社に出会える可能性も高まります。

シルバー人材センター

60歳以上のシニア層向けの就労支援機関で、都道府県や市町村に置かれています。

主にパートやアルバイトなどの非正規雇用を紹介していて、短期的な軽作業の求人が多いです。

雇用形態にはいくつかの種類があり、トラブルを避けるためには事前に確認が必要です。

シルバー人材センターの利用の流れ

①会員登録(少額ですが会費が必要)をする。年齢制限があり、60歳以上の方が対象。
②希望を伝え、仕事の依頼をする。主にパートやアルバイトなどの非正規雇用が中心。
③センター担当者が、依頼内容に合った派遣先を紹介してくれる。
④派遣先で働く。派遣期間は原則として最長6か月まで。
⑤派遣先から給与が支払われる。

シルバー人材センターの長所

①高齢者向けのサービスであるため、体力面でも無理のない仕事を紹介してもらえる。

②自分のスキルや経験にあった仕事の希望を伝えることで、今までのキャリアを活かすことができる

③センター主催のセミナーや講座もあり、勉強の場として利用することもできる。

体力的にも精神的にも負担の少ない仕事が多く、短期間のものが中心なので、比較的ストレスなく働くことができます。

シルバー人材センターの短所

①仕事内容には制限があり、主にパートやアルバイトなどの非正規雇用が中心である。

②原則最長6カ月という期限付きの仕事のため、長期の雇用は望めない

③同じ職場には高齢者が多いため、若い世代との交流機会は少ない

サービスの性質上、長期的にしっかりと働きたい人向けの職場はほとんどありません。

シルバー人材センターがおすすめの人

①気軽にいろいろな職種を体験したい人。正式に再就職をする前に体験として多種の仕事をしてみたい場合に登録しておくのもいいでしょう。長期にわたってやりたい仕事に出会えるかもしれません。

プレッシャーを感じたくない人。仕事を依頼する側も、高齢者であることを前提にしているので、若い世代と比較されることもなく気負わずに働くことができる。

社会参加程度に働きたい人。定年退職後は正社員でフルタイムで働く必要がなく、多くの報酬を望まない場合、気軽に働ける高齢者向けの仕事が中心でちょうどいいでしょう。

シルバー人材センターの目的が、高齢者の生きがいの充実、健康の維持や地域社会への貢献などであるため、いわゆる就活者向けではありません。あくまでも臨時の仕事を探す場所と考えたほうがいいでしょう。

自分に合った再就職先の探し方

良い再就職先といっても決まった定義はありません。特に定年退職を迎えた還暦世代の場合、これからの働き方についての考え方も個人によって大きく異なります。

自分にとって理想的な仕事の探し方を見極めるために、次の項目について自分自身に質問してみてはどうでしょうか。

①自分の希望や条件は何か?

前職の経験やスキルを活かしたい場合は、現時点での自分の持ち味を会社側のニーズと併せて判断してくれる人材紹介会社や転職サイトがおすすめです。

長期的に安定した雇用や報酬よりも生きがいや社会貢献を重視する場合は、シルバー人材センターがおすすめです。

②自分の強みや弱みは何か?

コミュニケーション能力や交渉力がある場合は、人材紹介会社や転職サイトで自分をアピールできます。

これといった専門知識やスキルがない場合は、ハローワークやシルバー人材センターで軽作業などの求人を探せます。

③自分の時間や労力はどれくらい使えるか?

登録や面談に時間がかかっても良い場合は、人材紹介会社がおすすめです。

   相談や応募、面接の手続きにあまり時間を割けない場合は転職サイトがおすすめです。

自分で仕事を探す負担を軽くしたい場合は、ハローワークやシルバー人材センターがおすすめです。

このように、自分の希望や条件、強みや弱み、時間や労力を考慮して、自分に合った再就職先の探し方を選ぶと良いと思います。もちろん、いくつかの方法を並行するのでも構いません。

まとめ

定年退職後の再就職先の探し方について、人材紹介会社、ハローワーク、転職サイト、シルバー人材センター、それぞれについてまとめました。

定年退職を迎えた時点での状況は人それぞれです。

貯蓄額や想定される65歳からの年金受給額などの経済的なことはもちろん、長寿化で長くなった今後の人生の生き方や働き方についての考え方も個人によって大きく異なります。

そして定年退職した後もまだ働きたい場合も、働かなければならないという場合も直面するこの就職活動において、大きな力を貸してくれるのが、今回ご紹介した4つの選択肢です。

それぞれの長所と短所を比較したうえで、自分の希望や条件、強みや弱み、時間や労力などを考慮して、最適な方法を選ぶことが大切なのでは無いでしょうか。

人生100年時代において定年退職後の働き方は残りの人生に大きな影響を与えます。この大きな節目においては、使えるサービスを効率よく使い可能な限りの助けを得て、ベストな選択を目指してほしいと思います。

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